【514支援者様向け14差分適当キャプション付き】きつね(仮)ちゃん鰻を食う 本番
「~~~~~~~、もう、あんたの顔見られへん…」 あれから数日、連絡もつかない彼女の家に向かい嫌がる彼女を(限定スイーツを餌に)連れ出した時に、そんな事を言われた。 「あ、あれは鰻のせいやから、流石にウチもいっつもあんな変態ちゃうから…勘違い、せんといてやっ…」 あまり大きくは感情を表さない彼女が、顔を真っ赤にしてこちらを睨むようにしてあの時の言い訳を続ける。 「だってあんな、鰻食うた時に男の子と一緒やったん初めてやったから…ウチのせいちゃうもん、あほ」 そう言って子供のように頬を膨らませてそっぽを向いて歩いていってしまう。 そんな彼女に慌てて付いていきながら、背中に向かって嫌ではなかった、止めなくてすまなかった、可愛かった、もしものときは必ず責任をとまくしたてる。 そうやって思いつく限り謝罪とフォローを言っている内に少し機嫌を直したのか、彼女の歩く速度が落ちる。 追いついた勢いで肩を掴み、嬉しかった、と一言だけ伝える。 「…ふふっ…あんたアレに対してなんちゅう感想言うてんねん」 彼女が完全に足を止め、小声でそう呟く。 言葉選びとしてはおかしい、自分でもそう思う、だけど好きな女の子相手なら男としての間違いのない本心だ。 「好……ああ、もう、あほ。」 妙なタイミングの告白に彼女は黙ってしまった。 ――――。 少しの間沈黙が続き、彼女がはあ、とため息をつく。 「…ま、ああなるのわかっとったのに鰻食うてもたウチもウチやし…あんたのせいでもないしな。」 どうやら許してもらえそうだった。 「ウチもゴメンな、えらい目に遭わせてしもうた。」 今日はじめて合う視線、まっすぐに目を見てそう言う彼女に安堵から上を向いて脱力し、尻もちをつく。 「あはは、どんだけウチの目力で死んでしもうた」 目を閉じていてもわかる、あのにやっという笑顔が浮かぶ。 ここ数日見られなかった、見たかった表情だ。 ああ良かったと思うのも束の間、そう言えば告白の返事をもらっていないではないかと思い返す。 一難去ってまた一難というのは少し違うが振られる可能性は無きにしもあらず、そう考えるとまた急な不安に襲われる。 「…あの時言っとった事、いくつかはほんまかも…な?」 突然、耳元でそう囁かれる。 ハッとして目を開けると、いつの間にかそばにしゃがみこんでいた彼女がこちらを見ながらくすくすといたずらっぽく笑っていた。 「なんよ、そんなに驚いて。」 唇が触れるような距離で発された彼女の言葉と吐息、未だ残るそれを何度も反芻しては耳が湿っぽく熱を持った。 むず痒くも心地良いその感覚に困惑したような表情を浮かべると、彼女は何も言わず愛おしげな表情で微笑む。 初めて見る彼女の女の子としての顔、その表情はただの食べ歩き仲間としてのそれとは別人のように違って見えた――――。 鰻を食べると身体がおかしくなっちゃうきつね(仮)ちゃんに知らずに奢ってしまった男の子、その結末は…。 結果としては友達以上恋人未満から色々ぶっ飛ばして進展デキたようです、良かったですねえ! https://www.pixiv.net/fanbox/creator/2527282/post/528008 の絵とキャプションの続きとなります! 自分を売る春画、ようやく描けました(瀕死満足)
