ブレイズハート小説版 第3話
「お姉ちゃんからの連絡はまだなしかぁ……」 雷花はスマホにメッセージが来ていないことを確認し、小さくため息をついた。一週間程度で帰ってくるとは聞いていたのに、あれからもう10日は経っている。几帳面な雪菜が連絡をしてこないということも、雷花の不安を大きくしていた。 (お姉ちゃんがどこに行くのか聞いてたら探しに行くんだけど、今回は何も言ってなかったし……。そうだ、長なら何か聞いてるかも!) 「……それで、ワシの元に話を聞きにきた、と」 「はい。長はなにか聞いていませんか?」 思い立ったら即行動、を信条としている雷花はすぐさま長の元にやってきたのだが、肝心の長は眉根を寄せて不機嫌顔だった。 「雷花、何度も言っていると思うんだが、行動に起こす前に一度立ち止まって考えろ」 「えっ? ちゃんと考えてから来たよ? だから、一人で闇雲に探すより、まず長に何か話をしてないかなと思って聞きに来たんだけど」 「……はぁっ、そういう意味ではない」 ただでさえ顔にしわの寄っている長が、さらにしわを増やしてため息をつく。雷花としては以前よりちゃんと考えて行動しているはずなのだが、どうにも印象がよくない。 「人の部屋に入る時はノックくらいしろ。中で敵が待ち伏せていたらどうするんじゃ」 「さすがに長の部屋に敵が待ち伏せてることはないと思うけど……はい、すいませんでした」 長にひとにらみされ、雷花は素直に謝った。忍として日頃から警戒するのは至極当然のことではあるし、なにより礼儀を失していることに気づいたからだ。 「まあいい。雪菜が洞島へ修行に向かいたいという話は聞いた」 「洞島……ですか? あの定期的に湧いてくるヴィランを排除するのを修行に活用しているところですよね?」 「うむ。ここしばらく洞島に派遣していなかったので、そろそろ人をやろうと思っていたところじゃった。だが、さすがに一人で行かせるのは危険があると渋ったんじゃがな」 「OKしたんですか?」 「結果から言えばそうじゃ。道源が追加で人を送るように手配するので、先行させても構わないと言ってな。『さすがに彼女も一人では無茶をしないでしょう』というので了承した」 道源は里の幹部の一人だ。若くして頭角を現し、野心家ではあるが実力もあり、長も一目置いている人物ではあった。雷花は直接会ったことはないものの、話には聞いたことがある。 「そうだったんですね……。お姉ちゃんは一週間程度で戻ってくるって言ってたのに、全然帰ってこないし連絡もなくて。それで、追加の人員はどうなったんですか?」 それを聞くと、長は苦々しい顔を浮かべた。 「それがな、奴が姿を消したという報告を先程聞いたばかりなんじゃ」 「姿を消した……って、追加の人員は?」 「数人を手配したのは確認したが、道源と共に姿を消している。洞島に向かったのかどうかも分からん」 「それじゃ、洞島には追加の人員が行っているか分からないんですね。だったら、ボクを追加の人員として行かせて下さい!」 「そういうじゃろうとは思っていたよ。しかし、お主一人で行かせるには不安がな……」 「じゃあ、一人じゃなければいいんですね?」 「うむ……そうじゃな。せめてもう一人は必要じゃな。また情報収集にとどめ、洞島に直接向かわぬこと。よいな」 「分かりました! それじゃ、一緒に行ってくれる人を見繕ってきます!」 雷花は深く一礼すると、勢いよく長の部屋を飛び出していくのだった。 「なるほど、それで僕に白羽の矢が立ったってことだね……」 「うん、了司さんが二つ返事でOKしてくれて助かったよ」 了司が同行を了承したのは手が空いていたことと、自分が足手まといだという意識があるからだった。 (僕がいれば雷花も無茶はしないだろうし。それに、雪菜先輩のことも心配ではあるしね) 二人が到着したのは、洞島が少し遠くに見える腑島(はらじま)というところだった。腑島はそれなりに発展しており、海水浴や洞窟探検などが観光名所として上げられている。決して有名ではないものの、定期便が出ている程度には繁栄しているようだった。 「こっちの方が洞島より小さいんだね。向こうは鍾乳洞があるから、その分大きいのかな」 「こっちにも一応洞窟があるみたいだよ? でも、大きさは向こうほどじゃないみたい」 「そうなんだ。それじゃ、とりあえずホテルに行ってチェックインを済ませてから情報収集を始めようか」 「うん、そうだね」 宿は既に里の方で手配してあるおかげで、自分達で確保しなくていいのは手間が省ける。二人はチェックインを済ませると、荷物を置いて改めて街に繰り出した。 「へぇ……洞島のご神体の話は公開されてるんだ。でも、一般の参拝は出来ないようになってるんだ」 「こんなに近いのにほとんど行き来がないって不思議だよね。島としては対になってる感じなのに」 「人の生活する島と神の住む島として発展してきたみたいだね。実際は神様じゃなかったわけだけど」 「そっか、そうだとすればあまり行き来がないのも納得かも」 洞島がシャドウギアの訓練場になっていることは一般には知られていない。蛇神が奉られていることが公開されているのは意外だったが、本当に封印されているとは思っていまい。 「とりあえず、雪菜さんが洞島に向かう時に利用した船を当たってみよう」 洞島は一般客が渡航出来ないとはいえ、向こうで生活している住民はいる。彼らの為に定期船が出ていることは既に聞いていた。船着き場で船員に雪菜を見かけたか聞いてみたものの、なかなか見覚えがあるという人物には見当たらない。だが、しばらく聞いていくと、ようやく雪菜を知る人物に出会うことが出来た。 「ああ、あのお姉さんだね。確かに乗ってたよ。住民と業者以外で向こうに行く人は少ないからね」 「そうですか。いつ頃だったか覚えていますか?」 「先々週の日曜だったかな。大きな荷物を背負っていたね。彼女一人だけだったけど、磯崎さんが案内に出てたな」 「磯崎さん? それは向こうの島の人ですか?」 「ああ。向こうの世話人みたいな感じだね。たまに何人かの人が向こうの島に渡るんだ。何をしてるのかよく知らないけど、磯崎さんがいつも案内してるよ」 「その磯崎さんに連絡を取っていただくことは可能ですか? その人からさっきの人について直接話を聞きたいんですが」 「構わないけど、直接話を聞くのは厳しいんじゃないかな。なにせ、夕方から天気が崩れて海が荒れるらしいからね。船が出せないんだ」 「そうですか……分かりました。では、海が落ち着いたらまたよろしくお願いします」 了司は連絡先を船員に教えてその場を後にした。なるべく早く洞島に向かいたいところだが、さすがに無理強いは出来ない。結局、他には特に有益な情報を得ることは出来なかった。雷花と合流して意見交換し、ホテルへと戻る。 「うーん、海が荒れるんじゃさすがにどうにもならないね……。もう少し近かったら、走って行っても良かったんだけど」 「雷花、まさか海の上を走るつもりだったの?」 「うーん、やったことはないけど、短距離なら水の上も走れるよ? 足を取られたら、あとは泳いで行くしかないけど」 「雷花、それって僕のこと考えてないでしょ?」 「あ……あはは、そうだよね。さすがに了司さんを背負って行こうとしたらちょっと危ないかも」 (ほっ、やっぱり僕が同行したのは正解だったな……) 雷花が一人で来ていた場合、最悪海を渡ろうとしていた可能性がある。それと思うと、了司は内心で胸をなで下ろした。 「大丈夫、了司さんを置いて行ったりしないから。それじゃ、そろそろ晩ご飯にしない? せっかくだから外に食べに行こうよ」 「でも、天気が荒れるんじゃなかったっけ?」 「雨が降るのは深夜だって。でも、既に風が出て海の上は荒れてるからってことみたい。だから、外に食べにいくなら今のうちかなって。実は、もう目をつけてるところがあるんだよね」 (なるほど、別行動を取っている間にちゃっかりマークしてたんだ) 雪菜の安否を気にしてはいるものの、そう簡単にヴィランにやられるはずがないという気持ちもあるのだろう。追い詰められて視野狭窄になられるよりは幾分ましと考え、了司は雷花の提案に乗ることにした。 「んー! 美味しかったね、お姉ちゃんと合流したらまた行こうね」 「うん、そうだね」 夕食を満喫しているかに見えていたが、やはり雷花は雪菜を一時も忘れてはいない。心配をかけないよう明るく振る舞っているのは了司にも伝わっていた。 「でも、これから天気が崩れるんだよね……。雨に降られる前にホテルに戻らないと……危ない!」 突然、雷花は了司に飛びついて地面を転がる。一回転して止まると、了司の立っていたところには影が実体化したかのような異形がその場に立っていた。 「ヴィラン!? どうしてここに……」 「ヴィランはどこにでも現れるよ。装影! シャドウジェネレート!」 すぐさまシャドウコアを取り出した雷花は、間髪入れずシャドウギアを身にまとう。黄色いマフラーをたなびかせた雷花は、その手にヌンチャクを構えていた。 「野良のヴィランみたいだね。ボクに喧嘩を売ったのが間違いってことを思い知らせてあげる!」 躱されたことに驚いているヴィランに向かい、今度は雷花が攻めに走る。一瞬にして間合いを詰めたかと思うと、ヌンチャクを巧みに操ってヴィランの四肢に打撃を与えていく。 「ギァァァッ!」 「これでとどめだよ!」 「雷花、危ない! もう一体いる!」 了司の言葉に大きく振りかぶったヌンチャクを横に振りかざし、死角から襲ってきたヴィランの腕を払う。ヴィランも腕を払われながらもさらに突進し、雷花を吹き飛ばした。 「雷花!」 「あいたた……大丈夫、平気だよ。それより……気配を消せるなんて意外だね」 「お前がシャドウギアか……。まったく、とんでもねぇハズレを引いたもんだな。こっちは手負いなんだ、手頃な女でよかったのによ」 「手負い? どこかから逃げてきたの?」 「はっ、教える義理はねぇな。まあいい、二対一ならシャドウギアでも犯れるだろ」 「ギギィッ……」 二体に増えたヴィランは、雷花を挟むように位置をずらしていく。雷花は了司を背にしているせいで動けない。 「それじゃ、早速いただくとするか!」 喋るヴィランが先制して雷花へと襲いかかってくる。雷花は一歩前に出て振り下ろされる腕を弾くと、そのままヴィランの胴を打ち据える。 「ガハッ!」 「そんな雑な動きでボクを倒せるなんて思わないことだね!」 「いいのか? 俺なんかに構っててよ。後ろのお坊ちゃんがピンチなんじゃないのか?」 雷花と了司の距離が離れた瞬間を狙っていたかのように、もう一体のヴィランが了司へと襲いかかろうとしていた。だが、ヴィランは了司に接近する途中で突然動きを止めた。 「ギィィッ!?」 困惑するヴィランの身体には、いつの間にか黒い鎖が巻き付いていた。もがくと締め付けが強くなり、さらに動きが制限されていく。 「なんだと? いつの間に……」 「そんなの仕込んでおいたに決まってるじゃない。どうせ了司さんを狙うのは目に見えてたんだから!」 雷花は目の前のヴィランに蹴りを入れて後ろに飛び上がると、拘束されたヴィランの頭上へと舞う。そのままヌンチャクを叩きつけると、ヴィランは悶絶しながら消えていった。 「さてと、残るはキミだけだよ。さっきの話、聞かせてもらうからね」 「くっ、俺はこんなところで滅せられるつもりはないね!」 ヴィランは捨て台詞を吐くと、雷花に背を向けて走り出す。人気のない方へと向かうヴィランに、了司はいやな予感を覚えた。 「了司さんは先に戻ってて。ボクはあいつをとっちめてくるから!」 「分かった……でも、気をつけてね」 雷花は了司にウインクで返事をすると、すぐさまヴィランを追って街の闇へと駆け出していく。空には暗雲が立ちこめ、雨が降り始めていた。 「くそっ、しつこい奴だな。いい加減に諦めろよ」 「それは出来ないよ。ヴィランを野放しになんてしておけないもの。それに、さっきの話を聞かせてもらわないとね」 逃げたヴィランは人目を避け、海の方へと向かっていく。その意図に違和感を覚え、警戒しながらも追跡していった。 「仕方ねぇな、そろそろケリをつけるか」 砂浜にやってきたヴィランは振り返り、雷花を迎え撃とうと姿勢を低く構える。砂浜に降り立った雷花も、ヌンチャクを構えて正対した。 「どうやら機動力がウリみたいだからな。こういうところだと、自慢のスピードも出せないだろ?」 「なるほど、そういうことを考えてたんだ」 雨は小雨から少しずつ強さを増し、ともすれば視界が雨でわずかに遮られる。雷花の髪が濡れてしおれ、肌に張り付いたシャドウギアのスーツも黒く変色していく。 (雨の中だとライトニングバーストの効果は半減しちゃう……。でも、戦いようはいくらでもあるもんね!) 雷花は砂を蹴り一気にヴィランへと駆け出した。ヴィランの予想を裏切って猛スピードで襲い来る雷花に、ヴィランは目を見開く。 「なにっ!?」 慌てて両手をクロスさせ、下からの攻撃に備えるヴィラン。雷花はヴィランの目の前でもう一度砂浜を蹴り、上空へと飛び上がった。 「後ろががら空きだよ!」 「ぐぁぁぁっ!」 背後からの打撃を受け、ヴィランが前のめりに倒れる。即座に雷迅鎖を放ち、ヴィランをがんじがらめにした。 「くっ、さっきの鎖か!」 「そういうこと。雨が降ってるから力が多少拡散しちゃうけど、それでも逃げられると思わないでよね。それじゃ、教えてくれる? どこから逃げてきたのか」 「いやだね。知りたきゃ俺が喋りたくなるようにすることだな」 「あっそ。じゃあお望み通りにしてあげる」 雷花は拳を握り締め、雷迅鎖の鎖を一気に締め上げる。その瞬間、雷花の身体が急に締め上げられ、その場から動けなくなった。 「えっ、なにこれ? ぐっ、うぅぅぅっ! もがくほど身体が締め上げられて……うぁぁぁっ!」 目の前で縛られているヴィランと同じようなポーズで締め上げられ、雷花は顔を歪める。そして、彼女の背後からヴィランの気配が突如として現れた。 「やれやれ、手加減されなくて助かったぜ……。そいつは俺の作った影さ。そいつに攻撃を仕掛ければ、そっくりそのまま術者に攻撃が跳ね返るって寸法だ」 そう言いながら、動けない雷花に背後から猛烈な蹴りが腹に突き刺さる。 「がはぁっ!?」 回避出来ないまま受けた打撃に激痛が走り、さらに攻撃が襲いかかる。 「あぐっ、うぁっ、あぁぁぁぁぁっ!」 ヴィランの爪はシャドウギアのスーツを引き裂き、太い足と尻尾の殴打は骨まで軋むほどの痛みを与えてくる。すぐさま雷迅鎖を解いたものの、そのダメージは少なくない。 「このぉっ!」 振り返りつつヌンチャクを背後のヴィランに叩きつける。と同時に、雷花の身体が真横に吹き飛んだ。 「うぁぁぁぁっ!?」 濡れた砂浜に叩きつけられ、さらに痛みが襲いかかる。雷花が雷迅鎖を解いた瞬間、ヴィランは影を回収して入れ替わっていたのだ。それに気づかずに殴りつけたせいで自分にダメージが返ってきたことに気づき、悔しさに眉をひそめた。そこに蹴りがさらに加わり、砂浜を何度も転がされる。 「がはっ! あぐっ、がっ、んぐっ、あぐぅぅぅっ!」 立ち上がろうとすると再び爪と蹴り、尻尾が執拗が襲いかかり、痛みが各所に伝播していく。それでも反撃を試みると自分に返ってきて吹き飛び、また無防備な姿を晒して追撃を受ける。いつしかヌンチャクも手から滑り落ち、雨に濡れた雷花は立ち上がれなくなっていた。 「う、ぐ……うぅぅ……っ」 「やれやれ、やっと大人しくなったか。それじゃ、早速いただくとするか」 うつ伏せに倒れた雷花は頭を押さえつけられ、濡れた砂に頬を押し付けられる。抵抗しようとするものの、砂の中から伸びてきた影が腕を絡め取り自由を奪っていた。 「くっ、離して……」 「シャドウギアなら自力で脱出してみろよ。もっとも、お前みたいな弱っちぃ奴じゃ、俺に勝てないだろうがな」 悔しさに歯噛みしていると、股間にヴィランの爪が押し当てられる。悲鳴を上げる間もなく爪が衣装を引き裂き、秘裂が露わになった。 (こんなところで犯されるなんて! まだお姉ちゃんに繋がる情報すら手に入れてないのに……) 任務の最中とはいえ、一緒に来ているのは了司だけだ。救援の可能性はないに等しい。この窮地を脱するには自分の力以外にないと心を奮い立たせる。 (雨の中じゃ威力は半減するけど、やるなら密着している今しかない!) 「くらえ、ライトニングバースト!」 雷花の頭上から雷が落ち、それが彼女を中心に爆発を起こす。雨のせいで威力は拡散するものの、その分範囲も広くなりヴィランを焼き尽くすはずだった。 「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 焼け付くような激痛を受け、泣き叫んだのは雷花の方だった。自らのライトニングバーストをそのまま跳ね返され、今度こそ動けなくなる。 「あ……ぐ、あぁぁ……っ、まさか、また、身代わりを……」 「馬鹿だな、あんたが奥の手を残してることくらい想像してるさ」 自分の想像よりも相手が一枚上手だったことに悔しさを覚える雷花。そんな彼女に追い打ちをかけるように、ヴィランの肉棒が背後から突き刺さった。 「がぁぁぁぁぁぁっ! そっちは、ちがっ、ひっ、ぎぃぃぃぃぃぃっ!」 太い肉塊にアナルを無理矢理こじ開けられ、激痛に涙が一気に溢れ出す。括約筋が悲鳴を上げて引き裂かれ、火傷をしたかのような熱が肛門から一気に広がってきた。その上、体内に押し込まれた肉棒の圧迫感がアナルを犯された事実をこれでもかとばかりにアピールしてくる。 「が、あぁぁぁっ……ぎぃっ……やめ……抜いて……えぇぇぇぇぇっ!?」 さらにペニスが深くねじ込まれ、傷ついた肛門が肉竿に擦り上げられさらなる激痛が走る。頭を押さえつけられたまま絶叫するものの、雨のせいで声は闇に飲み込まれていく。 「ははっ! いいぜ、もっと苦しめ、泣き叫べ! 万が一でも俺に勝てると想像したことを後悔させてやる!」 ヴィランは興奮した声を聞かせながら、腰を勢いよく動かし始める。ペニスが引き抜かれると圧迫感が弱まるものの、肛門がまた強く擦れて激痛が走る。カリがきつく締まった肉穴で引っかかると、また深くねじ込まれる。アナルはまるで火起こしでもされているかのように熱く焼け、雷花に痛みと熱を訴えかけてきた。 「あぐっ、ひぐっ、がっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁっ! やめっ、やめてぇっ、いやっ、あっ、あっ、んぐぅぅぅぅっ!」 「人にものを頼む時は、ちゃんと頭を下げるもんだろ? シャドウギアは礼儀ってものを知らないのか、ええ?」 「ひぎぃぃぃぃっ! そんなこと、言われたってっ、はぐっ、あぐぅぅぅっ! こんな体勢じゃ……うぁっ、あっ、あっ、あぁぁぁぁっ!」 頭は既に砂浜にめり込むほど押しつけられ、お尻を高くさせられている状態で犯されているのに、礼儀もなにもあるはずがない。自らの術を受けてまだ四肢が痺れて満足に動かすことも出来ない中、ヴィランの嘲笑と抽送が雷花の心と体を痛めつけていく。 腰を振り上げ上から叩きつけるように挿入されると、ペニスが腹を突き抜けるかと思うほどの衝撃が走り、雷花の柔らかい身体が大きくしなる。弓なりにのけぞった背骨が折れないのは日頃の訓練の賜ではあるが、それ故にヴィランの乱暴な抽送の苦しみを余すことなく小さな身体で受け止めることになってしまう。 「あがっ、がっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁっ! お腹っ、かき回されてっ、うぐぇっ、うぶぇっ、うぇぇぇぇっ!」 ヴィランが抽送を繰り返しながらも、角度を変え、あるいはねじ込んだ状態で腰を揺らし、内臓を荒らしてくる。あまりの痛みと不快感に嘔吐しそうになり、汚らしい声が雷花の唇から漏れた。 「おいおい、犯されて吐くなよ? さっき晩飯食ったんだろう?」 「どうして、それを……うぐっ、うぶっ、うぶぉぉぉぉぉっ!」 (こいつ、もしかしてボク達が晩ご飯を食べていたところから見ていたの? それじゃあ、逃げてきたのもボクをおびき出す嘘……?) 犯されている現状では、その真意を問いただすことは出来ない。雷花は自分の未熟さに改めて涙しながら雨に打たれ、ヴィランに肉欲をかき立てられていく。 「ひぐっ、んぐっ、ぐっ、うぅぅぅぅっ! 負けない……お前なんかに、負けてたまるもんかぁぁっ!」 「叫ぶだけなら誰でも出来るんだよ。もっとも俺が求めてるのは快楽に溺れて上げる情けない声の方なんだけどな。そろそろ気持ち良くなってきただろう?」 「こんなのっ、んぐっ、ぐっ、うぅぅぅぅっ! 気持ち良くなるわけない……っ、あぐっ、ひぐっ、ぎっ、いっ、うぐぅぅぅぅっ!」 ペニスを根元までねじ込まれ、胃を何度もノックするように小刻みな抽送が与えられる。直腸側から子宮にその震動は響きいて疼きが刺激されていくものの、雷花は歯を食いしばって快楽に耐える。 「ったく、素直じゃねぇな。さすがに一筋縄ではいかないか。まあいい、だったら素直になるように仕込むだけさ」 雷花はヴィランの言葉に疑問を覚えつつも、着実に身体の自由を取り戻しつつあった。激痛に苛まれ、ただ涙を流しているだけではない。彼女もまた厳しい訓練の末にシャドウギアになったのだから。 (もう少しで身体が回復する……。反撃出来ないと思ってボクを犯すのに夢中になっている間に、今度こそライトニングバーストで倒してやるんだから!) 涙を滲ませうめき声を漏らしながらも、雷花は内心で怒りと力を溜めていく。それにはまるで気づいていないのか、ヴィランはさらに乱暴に雷花を犯していく。 「やっぱりアナルはいいな。締まりが半端ないし、内臓をかき回してる感じが最高だぜ」 「んぐっ、ぐっ、うぅぅぅっ……この、変態っ……うぁっ、あっ、あぐっ、んぐっ、うぅぅぅっ!」 「へぇ、言うようになったじゃないか。犯され始めの頃は泣いて詫びを入れようとしてたのによ。それじゃ、そろそろ本気で突いてやるか」 (えっ……? 今まで本気じゃなかったってこと?)
