45.生み戻しと出産の刑

〇生み戻しの刑 餓鬼の女の子から排出された蟲の卵は媚薬液に漬けられた後、地獄で生まれた幼い女の子によって再び餓鬼の腹に戻される。 その幼い女の子は、人間界での妊娠競争に敗れ、生まれることができなかった女の子である。 つまり幼い女の子の視点からすれば、餓鬼59は自分の姉であり、自分は餓鬼59の妹なのである。 妹は姉を恨んでいる。 姉に冷たい視線をむけながら、できるだけ苦しむように蟲の卵を姉の腹の中…つまり、子宮、直腸、膀胱、いずれかへ一個ずつ戻していく。 「ずっぷぅ……」 「あっ…あぁぁぁ……」 卵が子宮へ戻された。 生み戻しの卵の数は、姉が生前に無駄にした男性の精子の数である。男性が射精一回当たりに放出する精子の数は約5億匹。 餓鬼59場合、男性と関係を持ったのが生涯で約900回あった。 つまり、単純計算で4500億個の蟲の卵を、育んでは産み落とし、媚薬をたっぷりと塗られて再び卵を腹に戻され、孵った蟲を出産させられるのである。 一回の生み戻しで、せいぜい50個程度が限界である。あと90億回、彼女は尻を天に突き上げ生み戻しの刑を受け入れなければならない。 餓鬼59地面に顔を擦り付けている。鼻と鼻腔に鎖を通されており、立ち上がることができない。 お尻を天高く突き出し、局部を妹にさらしている。 「ずっぷぅ……!!」 「おおっ………はぁ……!!」 今度は直腸へ戻された。 死ぬことも許されず、4500億個の蟲の卵をすべて自分の腹に受け入れる必要がある。 生み戻しの刑の最中、地獄道に堕ちた亡者達が、餓鬼59前に姿を現した。 地獄道堕ちた亡者は餓鬼よりもさらに下となる存在で、永遠にこの地獄から出ることはできない、転生・再生もない永遠にもがき苦しむ存在だった。 亡者は、みじめに卵を挿入される餓鬼59が視界に入ると、その姿をじっと見つめた。娯楽のない地獄にとって、他人の不幸は蜜の味である。 女の子は小さい指先ほどの卵を手に取った。その卵を、餓鬼59の股間にある巨大な突起の先端へと運び、先端のぱっくりと開いた穴に挿入した。 すでに尿道には大量の小さい卵が詰まっていたため、女の子は突起の穴に小指を差し込み、卵を尿道の中へと押しこんだ。 「ずぶぶぶ……!!」 「あっ…ひぃぃ……!」 小さい卵が、尿道を経由して膀胱に戻された。 近日中に膀胱の中で卵は羽化し、膀胱と尿道は芋虫たちが蠢くことになる。それは直腸、子宮、卵管であっても同じことであった。 「ずっぷぅ……」 「あっ…あぁぁぁーー………」 再び子宮へ卵が戻された。 亡者達は、みじめな姿の餓鬼59を見て、ケタケタと笑っている。 餓鬼59はまだ精神を正常な範囲で保っていた。彼女は亡者を睨め付けた。 「う…うっとおしい……はやくどこかに消えなさい………! 」 餓鬼59は亡者たちを威嚇して追い払おうとしたが、亡者たちはひるまずに餓鬼の姉の姿を笑い続けた。 卵を一個を5秒で餓鬼の腹の中に戻した場合、4500億個をすべて終えるには約7万年の時間が必要となる。もちろん、陣痛責めの時間を含めると、少なくともその倍の14万年が懲罰を受ける時間となるだろう。 途方もない時間に思える…しかし、これは視点によって時間の流れは異なる。地獄と地上では時間の流れは異なる。地獄の一万年は、地上ではたった1年程度の時間に過ぎない。 餓鬼59がこの懲罰を、地獄時間で14万年、地上時間で14年間を受け続けると、彼女は罪が許され、新たな生命に生まれ変わることができる。 もちろん、一時的な苦しみから逃れる方法もある。 餓鬼から亡者に堕ちれば14万年も拷問を受ける必要はなくなる。 しかし、その対価として永遠に満足できない体にされ、地獄で暮らすことになる。 …亡者たちが、生み戻しの刑を受けている餓鬼59の周りを取り囲んだ。そして、餓鬼59はもだえ苦しむ自身のみじめな姿を、地獄の亡者たちに晒し続けた。 「あと14年…たった14年で、私はもう一度、人間に生まれ変わるんだから……! 亡者には絶対に堕ちないから…!」 亡者たちは自分たちの体に溜まって解放できない欲情を、餓鬼59に分け与えた。 餓鬼59は、疲れ知らずの体となり、一瞬たりとも寝ることも疲れて気を失うことも許されなくなった。 地上の国では、罪人に懲役500年…のように、平均的な寿命以上に拘束期間が設定されることがある。 14万年も同じことで、この数字は規定上のルールであって、実際に14万年を耐えられるかどうかは別問題である。 つまり事実上、達成不可能である。 亡者たちは、餓鬼59の性感帯を刺激する。 もちろん、餓鬼59も一時的に絶頂ができない体にされている。しかし、あと14年……地獄時間では14万年耐え抜けば解放される。 彼女は14年、必ず耐えると誓った。彼女は、地上と地獄の時間の流れの差を聞かされていなかった。 そこまで考える余裕などなかったのだ。 「わたしは絶対に亡者になんてならない…!! 絶対に…!!」 ずっぷぅ……!! 「あおおううう……ああっ……ぜ、ぜったい……ぜったい……あああ……!!」 生み戻しの刑は、まだ始まったばかりである。















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