うちの子雛子ちゃん達を愛でて欲しい描いて欲しい紹介絵③キャプション「あなた」

――私には許婚がいる。 「ふしみ」という割烹の老舗を受け継いでいく中で、それぞれの代の大女将が孫に相応しい相手を決めていく。 嫁を迎える場合は一番器量の良い者を、婿を迎える場合は一番腕のある板前を、それがうちのしきたりだった。 お父さんとお母さんは随分反対したらしい。 今時そういうのはどうなんだろうと今となっては思うし、私も自分の代になった時は多分もうしきたりには従わないと思う。 私だって普通に恋をして、時間を掛けて誰かと一緒になっていく人生もあったのかもしれない。 でもお婆ちゃんは伝統を大事にする人だったし、小さかった私も別に嫌だとは言わなかった。 そうしてまだ10歳だった私にお婆ちゃんが選んだのが□□さんだった。 困ったような顔をしながら、「よろしくお願いします」みたいなことを言っていたのを覚えている。 当時の私はあまり深いことを考えることもなく、「いつもお父さんに怒られてる人だ」くらいにしか思っていなかった。 いつもお店で見かける人が今日から許婚だなんて実感が湧かなかった事もあるし、それよりも私がこの「ふしみ」を受け継いでいくんだなって責任感が嬉しくて。 料理をするお父さんがかっこよくて。 お店を切り盛りするお母さんが綺麗で。 私もそうなりたいなってことで頭がいっぱいで□□さんの事は目に入っていなかったと思う。 お店のことを習っている時のお婆ちゃんは厳しかったけど、普段はとても優しかった。 「雛子には料理の才能があるねえ」って言って頭を撫でてくれて、作法の勉強も頑張ってる内に「雛子ちゃん、綺麗になったねえ」なんて常連さんに言ってもらえるようになったのがすごく嬉しくて。 ただ、料理は上達していく度にお父さんとお婆ちゃんが一緒になって「雛子に比べてお前たちは」って板前さんを叱るのはちょっと困ったけど、お店の皆にも負けないくらいの腕になれた事もすごく嬉しかった。 お店のことに必死な間、□□さんと許婚らしいようなことは一切なかったけど、たまにお婆ちゃんのお膳立てで2人で過ごす時間が出来たこともあって少しずつ話せることが増えた。 でも話すことは学校や宿題の話、あかねに好きな人が出来たかもって話、そんなまるで親子みたいな会話ばかり。 でも、家の中でそんな話が出来る人は他にいなくてちょっと楽しかった。 中学に入ってすぐに(お父さんは特にものすごく反対したけど)□□さんと二人で住める離れが用意された。 「そう言うこと」も出来るようにということなんだと当時の私でもわかった。 とはいえ、流石にまだ子供の私がすぐにどうこうということはなかった。 話せる時間が増えて楽しいなとは思っていたけど、それでも子供とは言え少しだけ意識して最初は緊張していたのを覚えてる。 1年半くらいはいつもどおりの生活が続いた頃、ちょっとした反抗期が来た。 お父さんやお婆ちゃん、□□さんにも強く当たって、料理や作法も上手くいかないことが増えて怒られて喧嘩して…ひどい悪循環だった。 そうして家にいるだけでイライラするような日々で不機嫌に歩いていた時、そう言った気持ちの疲れもあってか不注意で飾り物の壷に肩を引っ掛けてしまった。 小さい頃からお店に飾られていて、すごく高い大きな大きな壷。 それが私に向かって倒れて――――。 ―――。 ただ事ではない大きな音にどうしたどうしたと皆が集まってくる。 側には割れた壷、私は少し中の水で着物が濡れたくらいだった。 壷は私に覆いかぶさるようにした□□さんに当たって割れていた。 大きな傷からはたくさん血が流れて、私の着物に滴って…。 「ごめんなさい、ごめんなさい…」 ――大丈夫かい? 高いものを壊した、怪我をさせた、色んな気持ちが混ざったごめんなさいをうわ言のように繰り返す私に、□□さんは優しく微笑んでただそれだけ言った。 お父さんもお母さんも、壷よりも私と□□さんを心配して大騒ぎしていて、ごめんなさいと謝る私を「そんなもの良いから。」と言って抱きしめてくれた。 私だけ不機嫌なのが馬鹿らしくなって、泣きながらまたごめんなさいと謝った。 その日からしばらくは□□さんは安静にということで私がしばらく看病することになった。 □□さんの肩から肘にかけてのサッと線を引いたような大きな傷…これは今でも跡が残っている。 当時はその傷を見る度に罪悪感で心が痛んだ。 何日か看病を続けている時、包帯を替えながらにぽつりと「どうしてあんな事を」と聞いた。 あんなに不機嫌で可愛くない私のために怪我なんて、下手をすればもっと大きな怪我をしていたかもしれないのにと、後悔もあって涙を流して懺悔のように言葉を続けた。 ―――雛子の旦那だからね。 □□さんはそれだけ言って私の頬を撫でた。 心臓がぎゅうってなって、頭から湯気が出るみたいに熱くなって。 そのまま横になっている□□さんと初めてのキスをした。 なんだかその時、急に「この人は旦那さんなんだ」って実感が湧いて、しばらく恥ずかしくなって目を見られなかったのを覚えている。 □□さんがすっかり良くなった頃、お婆ちゃんに呼び出された。 「壷のこと、怒られるのかな」と思ったけど、話は「□□の許婚の件、どうするか決めなさい」というものだった。 思わぬ話しで驚いたけど、私は「あの人が、良いです」とそう答えた。 そう、と嬉しそうに微笑むお婆ちゃん。 お婆ちゃんも最初から伝統に従うつもりではなかったらしく、もし私に別の好きな人が出来たり結婚は嫌だという時は反対する気もなかったそうだ。 でもそうはならなかったし、お婆ちゃんはそれもわかった上で□□さんを選んだそうだ。 他の許婚候補に比べても板前の腕はまだまだだったみたいだし、小さい頃の私が見ても「また怒られてる」と思うほど頼りなさげな人ではあった。 それでもお婆ちゃんは□□さんを選んだ。 「だって、良い男だろう?」 理由はたったそれだけ。 お婆ちゃんはいたずらの相談をするような表情で顔を寄せて私に言った。 良い男というのは見た目の話ではなくて(私はかっこいいと思うけど)、あの目とあの表情。 私と同じ「料理が楽しい」という顔だった。 「…うん。」 「ああいう目の男が一番この「ふしみ」とお前を守っていくんだよ。」 「まぁ、年老いても男を見る目は衰えてなかったって訳ねえ。」 そう言ってお婆ちゃんは頬を染めた私を見て笑った。 ――――。 …。 ―――。 ……? 私を呼ぶ声がする。 ふと我に返ると、側で誰かが私を呼んでいる。 声のする方を見ると、そこにいるのは□□さんだった。 「あっ□□さん、すみません考え事してて。」 ぼーっと昔のことを思い出していた私を□□さんが心配そうに覗き込む。 「いえほんとになんでもないんです、元気元気、ですっ」 本気で心配そうな彼がちょっと可愛くて嬉しい。 「そういえば今日はもう店仕舞いだってお父さんが。□□さん今日もお疲れ様でした。」 「すぐ夕食にしますから、先にゆっくりしててくださいね。」 大抵の板前さんはまかないで夕食を済ませてしまうけど、□□さんにはいつも私が自分で作ったものを食べてもらっている。 もちろん手料理を食べてほしいっていう気持ちがほとんどだけど、店で余った食材を使って新しいことを試したり難しい料理の研究をしたりするのが楽しいというのもあった。 それ自分もやりたいと□□さんが台所に入って来るのが当たり前になっちゃって、二人で一緒に作ることの方が多いのがちょっと笑っちゃうけれど。 「じゃあまた後で」 そう言って店の用事を済ませに向かおうとすると、□□さんが大げさに下唇を突き出してこちらを見ている。 「え?なんですかそれ?」 おかしな顔が面白くて笑っていると、□□さんは顔をそのまま崩さずに言った。 許婚なんだから、さん付けはもう良いんじゃないか?と。 そう言えば…、あんまり自然に呼んでいたので意識したことがなかったけど、確かにそうだ。 とはいえ…。 「いえ、そうは言っても年上でずっと昔からこう呼んでますし、これで慣れちゃってますから…。」 良いからお試しで呼んでみてくれ、そう言って□□さんは聞かなかった。 胸をどんと叩いて私の言葉を待っている。 □□さん以外の呼び方…? □□…なんて呼び捨ては違う気もするし、□□さん以外の呼び方……?? ……。 「あ…」 ひとつだけ頭に浮かぶ。 □□さんがお、という顔で私を覗き込む。 「…あなた…っ」 …………。 言ってから後悔した、顔がカーッと熱くなって、二人して固まる。 「すす、すみませんこれはまだ早いですよねっ!」 慌てて謝るけど、でもすごく心地よい響きだと思った。 真っ赤になったままの□□さんはまだ「イイ…」とか言って固まっている。 …あなた……、もう一度小さく口にして、思わずへへ…と声が出る。 ……。 「…あの、今日は良い鰻が余ってるんです。」 ああ、いけない。 私の悪い癖だ、ちょっとドキドキするとすぐに…。 もう何度も肌を重ねている癖に、「あなたに抱かれたい」と直接言うのが恥ずかしくて避けている内にいつからか決まった、私の誘い文句の一つに食事の献立提案がある。 鰻、鱚、生姜みたいに身体の温まるものを提案した夜は、私が先にお風呂を済ませて部屋に戻り「支度」を済ませて待っているのが暗黙のルールになっていた。 特に鰻は以前友達が鰻を食べておかしくなるのを見てから、なんだか鰻を食べると私まで変な気分になってしまうような気がして、自分を盛り上げる意味でもよく選んでいる。 □□さんが我に返ったように私を見つめる。 私は少し間を置いてから、いつもの決まった言葉を口にした。 「夕食、それでいいですか…?」 ――――。 いつもより少し口数の少ない食事の後、お風呂を済ませて早めに就寝の支度を整える。 1つの布団に並べた2つの枕、期待を抑えきれずにそこへ飛び込む。 お婆ちゃんに見られたら行儀が悪いと怒られてしまう所だけど、離れには誰もいないから平気だ。 「……♪」 布団から微かに□□さんの匂いがして、全身が包まれているような感覚にたまらなくなる。 いつもの布団が何か特別なものに感じて、気分が高まる。 「………。」 ひとしきり深呼吸をしてから仰向けになり、また昔の事を思い出す。 お婆ちゃんに「あの人が良い」と言った夜。 私は□□さんにその事を話した。 □□さんはすごく照れていたけど、嬉しそうにありがとうって言ってくれて。 私は続けて伝えた。 貴方のものになりたい、です…と。 □□さんは、真っ赤になって震える私の手をそっと握って…。 …想像より全然ロマンチックじゃなくてすごく痛かったけど、□□さんのものになれたっていう嬉しさ、私はこの人の奥さんなんだって実感がたまらなかった。 それ以来、私は□□さんとははっきりと夫婦だという振る舞いで過ごしている。 学校の皆は許婚なんて可哀想だなんて言うけど、あかねはそんな私の変化を見て「ヒナが幸せならそれが一番だよ」って言ってくれるようになった。 学校では普通の女の子みたいに過ごして、家に帰れば将来を期待される将来の女将として店を手伝って、夜は妻として肌を重ねて…。 そうして過ごして行く内に高校生になった。 胸もお尻もすごく大きくなって、「□□さんのせいですよ」なんてからかったりしている。 □□さんは大きな胸がすごく好きだから、そこは自分の身体を褒めてあげたい。 …私は□□さんとの行為の際、基本的に避妊をすることがない。 流石に高校生になる前にはきちんとしていたけど、去年「少し子供が出来にくい身体」ということが判明してからは一度も避妊はしていない。 早く長男か長女をと期待される中での私のこの体質、直接は言われなくとも「家」の存続を考えれば当然に求められることだった。 だから私は□□さんとの行為には愛し合うとはまた別に、「彼の子を孕む為」という明確な目的がある。 古い考えでも家の為だという使命感なんて言えば聞こえは良いけど、私はそれにひどく興奮するようになっている。 まだ高校生なのにたくさん気持ちよくされて、好きな人に名前を呼ばれながら何度も子宮に射精されて…。 なんていやらしくて幸せな事なんだろうと、思い出すだけでも息が荒くなる。 彼に孕まされたい、それは家のことなんて関係のない私の意思だった。 身体がこんなに育ったのも、そういうところに要因があるんじゃないかなと思ったりしている。 「……。」 おへその辺りを撫でながらあの子宮を満たす熱い感覚を思い出す。 「ん…。」 もう待ちきれないと言ったように、お腹ごしにきゅんとした感覚が伝わる。 そのまま下腹部へと手をやると、既にじっとりと湿って指を濡らした。 いやらしい女だなあと自分でも呆れる、だけどこの感情は抑えられるものではないし、抑える必要もないと思っている。 夫となる者の子を孕む、それが家の為にもなり、「ふしみ」の伝統を繋いでいくことになる。 その建前が私の淫らさを肯定し、日々大人になっていくごとにそれを加速させていた。 体質のことが判明した時、皆がただ慌てる中で□□さんは優しい表情で一緒に頑張ろうって言ってくれた。 すごく大変な未来が待っているのかもしれないし、最悪の場合子供が出来ないなんて事も皆考えていたかもしれない。 だけど私にはわかる、きっと近い内に私はお母さんになる。 彼の子種を何度も何度もお腹で受け止める内に、根拠はないけどそれを確信していた。 ――。 スス…と、後ろからふすまが擦れる音がする。 「あ…」 遅くなったかなと、頭をかきながら近寄る□□さんが隣に座る。 優しい口調とは裏腹に表情は高揚して、既に浴衣の一部を膨らませていた。 「いえ、平気です…。」 (私で興奮して、こんなにして…) そう言って□□さんの浴衣を遠慮がちにめくり、既に大きくなったそれを露わにさせる。 捌け口を求めてびくんびくんと脈打ち、部屋に雄の匂いを充満させる、□□さんの……。 互いの準備はとっくに出来ている。 仰向けになって布団に身を任せ、浴衣をはだけて彼を見上げる。 「その、『あなた』の…好きにしていいですから…。」 抑えきれない興奮を必死で隠し、精一杯淑やかに言う。 「あ…っ」 私を守って怪我した時と同じ姿勢と表情、あの時から変わらない優しい笑顔で私に覆いかぶさった彼の大きな手が私の胸に触れる。 期待の吐息が漏れ、私の顔が羞恥に染まる。 いっぱい触られて大きくなった、□□さんだけの私の胸。 気遣うような口づけと愛撫を何度も繰り返して、互いに昂ぶる感情を混ぜてゆく。 「…っ」 不意に前髪の隙間から彼と目が合い、一瞬動きが止まる。 「…えヘヘ…目、見られちゃいました…。」 私が目を見られても平気なただ一人の男の人。 私の、大好きな人。 「じゃあ…今日もいっぱい、お願いしますね…あなた…?」 期待と羞恥を微笑みで隠し、今日も私は□□さんに抱かれる。 高校生でも「ふしみ」の女でもない、愛する人の妻として――――。 長い(小並感) あんまり時間掛けるのもあれなのでこれで仕上げとしてますが、ひとまずえっち絵頑張りナス!



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