コラム 技術編 その1『年齢の描き分け』
一般的に、日本の漫画アニメ顔というのは中学生から30代中盤くらいまでの顔の描き分けが難しいとされています。
我々が実生活で他人の年齢を見た目で判断する時、いったい何を材料に判断するのでしょうか?たとえば、目のぱっちりした人は実年齢より若く見えたりします。他にも肌のハリが良かったり、髪の毛が艶っぽかったり、服装なんかも人の年齢を判断する材料になりますね。ただ、特にアニメでは情報を簡略化したフラットなデザインにしている関係上、特に顔だけで年齢を判断するのは難しかったりします。海外の方には、日本のアニメは体は大人っぽいのに顔だけ異常にロリ顔で気持ち悪いなんて感想を持つ人も少なくないでしょう。
さて、かく言う私も年齢表現というのは少し悩まされるポイントでもありますし、逆にいろいろ試行錯誤できて楽しい部分でもあります。今回は私が年齢表現に対しどんな手法を用いているのかを書いていこうと思います。
2歳から幼稚園児

現すばでは、こめっこや幼少時のカズマやめぐみんなどが出てきます。子供はあまり考える必要はありませんね。ただ、子供を子供らしく描くポイントとしては、おでことほっぺをふっくら描く、関節周りは筋肉によってくびれてる感じではなく、お肉のシワを深くすることで肌のもっちり感を表現するとかですね。
腕がちぎりパンみたいになってる子もいたりするくらいですから子供の脂肪っていうのはそれだけ多いってことです。
他にも子供は汗っかきなので、爆裂時代は現在、夏ということもあり、こめっこはじわっとずっとかいてる感じをハイライトを足すことで表現してます。
小学生

現すばではあまり出てこない年齢層ですね。また体の成長も著しい時期ですのでその気になれば、のんのんびよりのほたるんやぬ〜べ〜の美樹みたいに作者の性癖が暴走したキャラみたいなこともできたりはしますが、個人的には電脳コイルの表現くらいが好きです。特に高学年の子は身長的な意味ではもうある程度は大きいですからね。
中学生〜高校生

女性に関して体の成長はほぼ終わりを迎えてるので、この年代に差を設けるのは結構難しいですね。ゆんゆんみたいな子はどうしても大人っぽく見えるし。紅魔中のスカートをロングにしたり、少し古臭い制服のデザインにしたのは服装で中学生感を出すためです。また、めぐみんとゆんゆんは高校生のエリスやリーンにくらべ、少しほっぺがふっくらさせることで幼い感じを少し出すようにしています。
大学生〜20代前半

この年代からは(アクアを除いて)みんなメイクしています。また、いわゆる萌え表現は、よりロリ感を強調する表現なので、現実の人間のプロポーションに近づけていくと、自ずと大人っぽく見えます。ただアクアやクリスは物語の都合上、原作の(見た目)年齢より歳が上になってしまったため、この二人は見た目に関しては大人っぽい表現をしていませんが、アクアは酒を飲んだり太々しい態度で未成年ではない感じを、クリスはカズマの先輩感をより出すことで大人っぽさを表現しています。
他のキャラクターに関しては、めぐみんやゆんゆんに比べ、目は少し小さめに、鼻は長く、また首も少し太く描くようにしています。また、骨格(骨っぽさ)を意識した線の引き方や塗りをするように大人っぽさを表現しています。
服装に関して大人っぽいセクシーさが少し際立つようなデザインをチョイスするようにしています。若干1名はそのせいで人妻呼ばわりされてますが。
20代後半〜30代

顔の描き方などは20代の女性とそこまで変わりませんが、服装に関しては女性を主張するようなチョイスではなく利便性や気軽さなどを重視した衣装にしています。少し落ち着きのあったり余裕のある見た目や言動なども意識するポイントです。
とまぁ、こんな感じで、できる限りのことはチャレンジしてみているという感じです。ちなみに自分的には20代前後くらいの年代が一番描きやすいは描きやすいですね。子供は描くのが楽しい。
最後に近況報告。
シャドウバンから1週間ほど経ちましたが、未だ状況は改善せず。ただ1週間に1枚は絵を上げていきたいので明日、pixivとinstaにゆんゆんの絵をあげようと思います。差分はFANBOXに。来週は非公開の依頼絵がありますが、内容的にはアクアとめぐみんがプロレスする絵です。Skebをやっているとほんといろんな性癖の方がいるんだなと感じますね。ではでは、また。







