筋肉巨大娘:巨神の塔と巨人part0

(本来考えていた話の事前情報的な感じなのでPart0とします)


※※※※※※※※※※※※※※※



最終決戦。


勇者・対・魔王。 魔王のステータス HP:6000 ちから:548 物理防御:687 知力:999 精神:841 魔力:999 魔法防御:999 速さ:625


巨神の塔の頂にて…

人類の命運をかけた戦いの幕が切って落とされる。


いや、その前に…。

今回の戦場、巨神の塔について説明する必要があるだろう。


遥か太古の時代に七人の巨神が七日間で建造したとされる伝説が残る。


雲海を突き抜ける巨塔。

七億人の巨人族が七億年かけても不可能だろう。

桁外れのスケールを建造された巨塔は、

細部にわたるまで巨大だ。


まず、塔を構成するブロック一つに注目してみる。

超巨大構造体の中にすれば、“一粒”に過ぎないこのブロック。

塔の最上階ほど小さく軽い素材が使われ、最下層程大きく重い素材が使われている。

今回注目するのは平均的なサイズのものを選んだ。


比較するものが無ければ、その大きさは見えない。



ならば、仮にこのブロックを地上に設置したとする。

巨大な城塞都市、『帝都ティタノポリス』の横に存在する場合はどう見えるか。



こうなる…。




ゴゴゴゴゴゴ…

一周回って完全に馬鹿げたスケール。

普通の建造物の煉瓦などとは比較にならない、

いや、巨大城塞都市より遥かに巨大で重たい。

人口数千万を収容する帝都でさえ、あまりにも非力で頼りなく見えるほどの巨塊。

荒くゴツゴツとしたそれは岩ではなく、金属だ。

重量は想像を絶する。

世界中の人間が一斉に押してもビクともしない。



では、それほどの巨大ブロックをどのようにして運んだのか?


魔法の力で運んだのか?

いや、世界最高の魔力を誇る魔王が100億人居ても一寸も動かせない。


では、巨大な機械仕掛けか?

このブロックよりも更に巨大で重い機械を建造する必要があるが、そのようなものは発掘されていない。


今を生きる我々にとって、

『太古の謎は、永遠に謎のまま…』

というのはよくある話だが…


しかし、案外、古代の人々は明確な形で答えを我々に遺してくれた。


その答えは、古代神殿にあった。



巨神像、あるいは巨大女神像とも呼ばれる女体像。

雄々しく力強い極太造りの神殿の柱でさえ、弱々しくか細く見えるほどの、圧倒的な太さ。

上腕、胸囲、ふともも、全てが極太すぎる。

この巨像の足元に、説明書きが設置されている。

その古代文字は我々に衝撃を与えた。

『巨大女神の縮小像』

縮小像…

実寸大の何万分の一か、何億分の一か、わからない

らしい。

その非現実的な圧倒的巨躯は、

何か力強い抽象的概念の具現化かと思うのが自然だが、それを打ち消すように、

『最強の巨大生物』

とも書かれてある。

『出生地はテーボイ近郊のメテオラの村』

テーボイというのは今は存在しない。

「女神湖(足形湖)」の底に『圧縮地層』の形で発見された。

『戯れに巨塔を建立する女神

双肩の巨塊は羽毛の重さの如く

多きとき万の巨塊を載せ歩く

巍峨なる山々を平らに均し

世界の頂を建立す

女の膂力の為せる偉業なり』

これが事実とすれば、先程の問いに明確な答えが提示されたことになる。


つまり、『いかにして巨大な塔が建立されたのか?』という問いに対しての答え…


『魔法の力』でも『機械の力』でもない


そう、『巨人女の筋力』だ。

巨大な極太筋肉がそれを可能にした。


実在したのだろうか?

特殊金属の巨大女神像を見上げてみると、にわかに信じ難い。

この巨像でさえ実際の大きさの縮小したものというのは恐ろしい。

こんな規格外の肉体がこの地上に存在し得たのだろうか?


極太の骨と分厚い筋肉と脂肪と皮膚に覆われた巨体。

血が通い、膨大な大気を吸い込み吐き出し、汗や体臭を出し、食事や排泄をしたのだろうか?


歴史に少し記録がある。

史家トゥルキデディスによる『古代史』に記述が見られる。

『古代史』は、史上最大の帝国だった『ロムリア大帝国』の興亡史である。

興隆から滅亡までを綴った歴史書である。

粘土板3625枚という膨大な情報量。

意外なことに3624枚にかけて巨大帝国の絶頂に登るまでの経緯が書かれ、最後の1枚のみで滅亡の場面が書かれている。

最期は全軍団が総動員させるも虚しく、帝国は『物理的に』潰された。

史家トゥルキデディスは元軍人らしく、戦争は詳細に記述するはずであり、

全軍投入という一大戦役にも関わらず、

わずか5行にも満たない情報量で帝国の最期を綴った。


無理もない。

知略と知略による攻防戦なら筆は乗るだろうが…

それには作戦の概念などなく、

純粋な『力』による圧倒的な暴力しかない。


抜粋すればこのような文だ。

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ . . .

「約100万の軍団が巨人女撃退のため出陣。」


グオオオオオオオオオーーーーッッ

「巨人女の無慈悲な巨足が…」


ド オ オ オ オ オ オ ン ン ン ン ン ン ン ン ン . . .

「帝都も軍団も踏み潰した。

ここにロムリア大帝国は滅びた。

滅亡の原因は彼ら自身には無い。

巨人女を怒らせたわけでもない。

ただ、巨人女の通り道に帝国を築いたのが不運だった。」


以上が巨大女神に関する歴史的記述だ。

口承伝承によると「七人の巨人女が七日で塔を建てた。」とのことだが、

塔を建てた目的は不明らしい。












AD
x
AD
x

相關作品