Pixivリクエスト公開後記(無料記事)
今年もあっという間に最後の月になってしまいました。13月があればよいのですが無いみたいです。皆様いかがお過ごしですか? いつも応援、ご支援ありがとうございます( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
先日ピクシブでリクエスト作品「バックルーム」を公開しました。こちらについて二つのシーンに大別して制作過程のお話をあれこれしてみようと思います。
◆シーン1
●ラフ
今回いただいたリクエストの概要は、「リョウが経営するカフェのバックルームで雷理とミランが一緒に拘束されている」というものでした。
まず最初に必ず描こうと思ったのは、リョウが経営するカフェの内観です。というのもその描写も無いまま唐突にバックルーム室内の絵(後述のシーン2の絵)だけをポンと提示しても「どこのバックルームなのですかこれは?」と、閲覧される方はもちろん描いてる私だって真顔でそう思ってしまうに違いないからです。どこのバックルームでもよいわけではないのはリクエストのご要望上明らかなので、私がやるべきことは必然的に決まってきます。
ラフは3枚描きました。
店主のリョウとは別にお客さんが一人描き込んであるのは、このカフェのバックルームでの出来事が、お店の休店日でもなく準備中でもなく営業中に起きていることを示すためです。もしこのお客さんを描いていなかったら絵の見え方が3cmくらいは変わって見えていたと思います。
ちなみにこのお客さんはどこの誰だか分からないモブの子です。顔や髪型などはこの段階ではまだ具体的には決めていません。「NMLの誰かに見えてしまわないようにしないとー」と思いながら、この時はねりねりラフを描いている感じです。例えば比奈に見えてしまうようなモブ子さんをうっかり描いてしまうと、それはそれでさらに5cmくらい絵が変わって見えてしまいます。問題アリありです。
●線画
ご覧の通り最終的に採用したのは③のラフでした。
リクエストの内容には「拘束された雷理とミランがバックルームで物音を立てている」という状況説明の補足文があったのですが、この状況を極力絵の中に落とし込むには③のラフが一番適切かなあという判断です。
誰もが知っていることだと思いますが、絵というものは音が出ません。もし「あー」とか「ポー」とか音が出るのなら町の美術館は毎日ブレーメンの音楽隊です。でもちょっとした工夫をすればあたかも絵の中で音が鳴っているように見せることも可能かもしれない。
そう思って私が試みたのが、モブ子さんの顔を画面奥の扉の方へ向かせることです。
モブ子「(なんだろう、なんかガサゴソ音がする・・・)」
そんな感じに皆様の耳にも音が届きましたでしょうか?
線画の具体的な描き方に関しては、私の場合、服のシワやモノの質感や凹凸などは塗りで出すのでほぼ対象物の輪郭しか描きません。このあたりが漫画を描く時とは違う点でしょうか。というよりそもそものお話になりますけど、イラストと漫画では描き方も作り方も、似ているようでいてカレーとハヤシライス、いやカレーとガパオライスくらい違います(というひしひし実感)。「ガパオは言い過ぎだろっ!」と思われるかもですが、その感覚で合っているくらい違うということです。なんでしたらもうあれです、うどんでも可です。
●塗り
「塗りによってモノの質感や凹凸を出す」というのは、カウンターのこのあたりとか見ていただくと分かりやすいかもしれません↓
あとはガラス素材の透明な物体などはどうやって塗っているのかと疑問を持たれるかもしれませんが、後ろあるいは中にあるモノの色が透けて見えることで透明に見えるという仕組みになっているので、映り込みや反射光をちょんと描き入れる以外は、ガラス部分は何も塗っていないというのが答えになります。
余談ですがサイフォンコーヒーって知ってるようでなんだか実態がよく分からなかったので、サイフォンコーヒーをサイフォンごとテーブルに提供してくれる夢のような近所のカフェへ実際に飲みに行ってきました。こんななってるんだーと思いました。一緒にチーズケーキを食べました。おいしかったです( ◜ᴗ◝)
◆シーン2
●ラフ
シーン1の奥扉を起点に、噂のバックルームにやって来ました。描いたラフは2枚です。
ところで先ほどから私「バックルーム、バックルーム」と言っていますけど、本来は「バックヤード」と言った方が耳なじみの良さはあると思います。コンビニ(でバイトしたことありますが)の在庫倉庫でもオフィスの休憩室でも、およそ建物の裏手にある空間はすべて「バックヤード」という言葉一つで事足りる。でもご存知の方もいると思いますが、これは日本人が独特の使い方をしている英単語(和製英語)の一つで、英語でバックヤードと言えば民家の裏にある「裏庭」のことを指します。ピクシブは海外の方々も多く閲覧される場所なので、それがこの作品のタイトルを「バックヤード」とはしなかった理由です。
ラフは2番目のものを採用しました。下から見上げた構図の方が、落ち着いた感じのあるシーン1との対比の上でも変化や迫力が出ていいかなと思ったからです。
●線画
線描いてるだけなので特にないです\(^-^)/
何かあったかな? 忘れました。
ツール(デジタル道具)としては、「濃い鉛筆」というのを使って描いています。
●塗り
先ほどの「ガラスはどうやって塗っているのか」と少し関連のあるお話ですが、絵の色を塗る際に、日常感覚や物事に対する普段の認識を根拠にして色を塗ろうとするとうまく塗れないことがあります。たとえばこの絵の中のリョウのタイツです。どうやって塗っていると思いますか?
服を着用するという私たちの普段の感覚からすると、「肌の色を塗ったあとにその上からタイツの色を塗る」となりそうですが、その塗り方をすると色の混ざり具合の問題もあってあまりうまくいきません。実際は、タイツの色を塗ったあとに上から肌の色を塗るという逆の工程になっています。ガラスの塗り方もそうですが、絵の色塗りをする時は「現実に即した塗り方」ではなく「そのように見える塗り方」が大事になってきます、と自分に言い聞かせます。
◆シーン2差分
●塗り
こんな感じです。
差分というのも元になる絵を考えてから作成するというわけではなく、逆算して考えて描かないとうまくいかなかったりします。絵って何かと逆な世界です。
というわけで制作話にかこつけていろいろ書きましたが、また機会があればぜひお付き合いいただければと思います。
ではまた~☆
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