イラスト添削してみた。
今回は下のイラストの添削箇所を記事にまとめてみました。

イラストの提供は「ちり紙」さんです。
難しいポージングで躍動感が伝わってきます。
色数をたくさん使ってカラフルに仕上がっていますね。
▼添削後イメージ

上のイメージのようにレタッチを行ってみました。
下記の通りに調整を行いました。
①顔の調整
②左腕の形状調整
③羽の位置調整
④背景の再設定
調整点を一つずつ図解していきます。
①顔の調整
▼顔のバランスについて

顔のバランスに調整を入れます。
顔のアタリ線を当てはめてこれを目安に各パーツの位置や形を調整していきます。
▼顔調整箇所

眼:目の形状を全体的に横長なシルエットにまとめました。
鼻:鼻が少しリアル寄りな印象なのでかなりデフォルメ化しました。
輪郭:輪郭の形状を変えてほっそりした印象にしました。
塗り:質感が少しリアルすぎる印象だったので、あっさりした塗に調整しました。
※目の形状や塗のテイストなどは個人の好みによる部分が大きいので、上記の調整内容は人によって変わると思います。参考にしやすい箇所だけ読んでください。
②左腕の調整
▼左腕の形状調整

左腕が少し太い印象だったので細目に調整しました。
左腕を画面につきだすポーズになっているので前後感を出すために太めに描写していると思うのですが、女性キャラクターの腕なので太すぎると違和感につながるので太さに調整を入れました。
腕の塗についても調整を入れていています。
上腕と前腕の影の形に変化をつけることで肘から手前と奥で見分けやすくなります。
▼うちわの形状調整

うちわの先を曲げ変形させることでうちわに加わっている風圧を感じられるようにしてみました。
③翼の位置調整

上図(右)のように左翼の配置を変更しました。
人体と翼の間に隙間を設けることでキャラクターシルエットをとらえやすくしています。
また、翼のつくるシルエットラインを使ってイラストを斜めに区切る流れを作り出しています。動きのあるイラストなので、キャンバスの縦横ラインに対して斜めのラインを加えると、不安定感が生まれ、躍動感が増します。
④背景の再設定
▼背景の要素について

元のイラストでは紅葉を配置されていました。
紅葉だけでも「秋の山」というシチュエーションを説明するには十分なのですが、キャラクター以外の余白の多くを紅葉だけで埋めてしまうと少し「手抜き感」が出てしまいます。
そこで一旦背景をリセットして、「紅葉の葉」だけではなく「紅葉の木々」と「空」を追加しました。これによって、より「秋の山」というシチュエーションの説得力を高めることができます。
▼背景とキャラクターの関係について

元のイラストではキャラクターシルエットを境に左下が暗くなっています。
背景濃淡の境界線がキャラクターと重なっているため人物が目立ちづらくなっています。
レタッチ後では紅葉の木々のシルエットをキャラクターを避けるように配置しました。これによってキャラクターのシルエットを認識しやすくしています。
また、キャラクターの色合いに対して背景の彩度を落としながら色数を減らしています。キャラクターが目立ちやすくなる効果に加えて、イラスト全体の色調に統一感を与えています。
〇完成

最後にイラストをひっくり返してレタッチ完了です。
飛行するキャラクターなので天地を反転させることで「空を飛んでいる」という要素を加えることにしました。
■まとめ
今回は既存イラストに対して「よりイラスト映えさせるためには」を念頭に行った調整を解説してみました。
前から行っている「こだわりポイント解説」記事とは少し違った観点からイラストを見ることができるのではないでしょうか。
役立ちそうなポイントだけ吸収してもらえると嬉しいです。
この記事は以上です。ここまで読んでくれてありがとうございました!
■あとがき
「ちり紙」さんは過去のスコッティのことです。
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