「……するなら、早く済ませてください」  先程と同じように猿山へ背を向けて立つヤミは、面倒くさそうな口調と顔で言った。  相手を萎縮させようとしているのか、不機嫌な様子を隠す気もないが、その声音には微かに緊張の色が混じっている。 「ぐへへ、それじゃあ御言葉に甘えて……」  見ずとも分かるニヤケ面で、猿山が背後に近づいてくる。  不意打ちで抱きつかれた時とは違う、来ると分かっている男の接触を待つ状況。  ヤミの鋭敏な感覚は、音や体温ですぐ後ろに猿山がいることを感じ取った。 「…………」  ごくりと唾を飲み、彼が触れてくるのを待つ。  猿山が気まずくなり、やっぱり止めると言い出すことを期待するも、そんな様子は微塵も感じられなかった。 「じゃあ触るよぉ、ヤミちゃ~ん」  興奮を隠しきれない様子で猿山が言いながら、両肩の外から腕を回してくる。  そしてわきわきと蠢く指が、遠慮なくヤミの小ぶりな胸を鷲掴みにした。 「……ンっ」  胸に触れる、男の指の感触。 「うひょー! ヤミちゃんの、お、おっぱい~!」  荒い鼻息をヤミの後頭部に吹きかけながら、猿山が思う存分控えめながらも確かな膨らみを揉みしだく。 「ちょっ……、少しだけと言ったじゃ……ぁうっ!?」  遠慮することのない指の動きに、ヤミが狼狽の声を上げる。  ほんの少し触らせてあげるだけのつもりなのに、猿山はむしろ先程よりも積極的に胸を触ってきていた。 「大丈夫大丈夫っ、すぐ終わる! すぐ終わるから!」  すぐ終わると言いながら、とてもそうは思えない手つきで揉み続ける猿山。 「~~~~……っ」  一度許してしまった以上、すぐに止めろとも言いづらい。  ヤミは仕方なく歯を食いしばり、その不埒な行為を耐え続けた。 (本当に……こんなことで男性に慣れることが出来るんでしょうか? ……でも、結城リトももしかすると、こういう行為が好きなのかもしれませんし……)  結城リトに喜んでもらうため――そんなことを考えながら、ヤミは男の欲望任せの愛撫に身を委ねる。 「いやぁ、ヤミちゃんのおっぱい柔らかいなぁ。こりゃ将来有望だぞ。ティアーユ先生くらい大きくなるんじゃない?」 「う、うるさいですね……。黙って出来ないんですか」 「そんなツンツンしちゃってぇ。ヤミちゃんも楽しんでくれていいんだよ? 気持ちよくしてあげるって」  背後を睨むヤミの指すような視線も気にせず、猿山は制服の中に手を潜り込ませる。  不躾な手は下着の中にまで侵入してきて、ヤミの胸を直に揉み始めた。 「あっ……」  男に柔肌をまさぐられる不快感と、胸を中心としてじんわりと滲んでくる甘い刺激に、切なげな吐息が漏れ出る。 「おっ……? どれどれ、これを、こうかな?」 「っくひゃあ……!?」  控えめで柔らかな乳房を揉まれながら、さらに敏感な先端を指で摘まれてしまうヤミ。堪らず上ずった声をあげてしまう。 「いや~いい反応だねぇ! やっぱり俺ってテクニシャン?」  更に調子に乗り始めた猿山は様々な愛撫を加え始めた。  乳首を指で挟んだままコリコリと刺激したり、あるいは乳房全体をゴムボールのように揉み込んできたり。 「あっ、うぅ……っ。い、いつまで……揉んで……んひっ♥」 「へへ、でもヤミちゃんも良くなってきてるんじゃねえ? ほら、乳首もビンビンに勃起してきちゃってるよ」 「そ、それは貴方がしつこく弄るから……んぁあッ♥」  猿山の言う通り、乳輪の中央で赤い蕾は先ほどよりも大きく肥大し、いやらしく張り詰めている。  その先端を爪弾いてやれば、初心な少女はまた甘い嬌声をあげて、ぶるりと体を寒気を走らせた。 (なんで……こんな男に触られているだけなのに……っ)  猿山に胸を愛撫されながら、ヤミは己の身体の変化に戸惑いを覚える。  少なくともヤミの知識では、性的な行為は好き合っている者同士が行うことだ。こんな風にただ性欲を向けられるのは、本来不本意なだけなのに。  だが、知識や想像にはない猿山の指の動きに翻弄され、その刺激にいつしかヤミの身体は昂り始めていた。 「あっ……っはぁ♥」  親指と人差し指で乳首を摘まれ、指の腹で擦られたり、引っ張られたりすると、それに反応してヤミの口から熱い吐息が漏れ出す。  いつしか静止を呼びかけるのも忘れ、ヤミは胸から与えられる快感に夢中になってしまっていた。 「んん……っ♥ くうぅぅ♥♥」 「いい感じに蕩けてきたな……。これならもっとイケるか……?」 「ふぇ……?」  猿山な何事か呟くと、胸を弄っていた手を下ろし、ヤミの腰辺りを掴んで自分の方へ引き寄せた。  そうするとヤミは上半身を倒しマットへ手を突かされ、腰を突き出したような体勢になる。この体勢では、短いスカートから下着が見えてしまいそうだった。 「なにを……」  快感に浮ついた頭でも嫌な予感がして、ヤミは肩越しに後ろを振り向いた。 「いやなに、そろそろこっちも可愛がってあげようかな~って」  猿山は眼の前でひらひらと揺れるスカートをつまみ上げると、その下で既に湿り気を帯びたショーツを覗き込み、意地悪く笑った。 「なっ……!? い、いい加減にしなさいっ! そんなことまで許しては……ひゃああっ!?」  ヤミはこれ以上好き勝手やらせまいと声を荒げるが、猿山はそれを無視して指でショーツのクロッチ部分をこすり上げた。 「おほっ! 濡れ濡れじゃんか! やっぱヤミちゃんも悦んでくれてたんだね~」 「ど、どこを触って……っ、あっ♥ だめっ……そこ、指挿れちゃ……」  下着をずらして、秘裂へ指先が潜り込む。  敏感な粘膜を直接触られ、ヤミはいやいやと首を振りながらも、股間から這い寄る刺激に熱い身体がひくつく。 「ひうっ♥ ああぁ……あっ! そんな……ゆっくり抜き差しされたらぁ……♥」  指が一本狭い穴の中で前後する度、微弱な電流のような快感が下半身を震わせる。  こんなことまで許していないと、また先程のようにトランス能力で猿山を殴り飛ばすことも出来るはずなのに、身体が意思の通りに動いてくれなかった。 「オマンコの中どんどんぐちょっていくよ~。こういうのがいいのかなぁ?」 「あっ、あぁ……♥ だめぇ……なかで、掻き混ぜないで……くださいっ♥」  猿山はヤミの弱点を探るように、膣内で指を折り曲げながら擦り上げていく。  指に愛液が絡みつき、細い足腰が弱々しく震える。胸の愛撫よりも更に敏感な部位への刺激に、ヤミは抵抗する力を失くしていた。 「くふっ……♥ んうぅ……♥ ふああぁっ♥♥」  猿山が指を二本に増やして膣内をぐちゅぐちゅとかき回してくると、ヤミの喉から甲高い嬌声が溢れる。  もう唇を噛んでも、みっともなく喘ぐことを堪えられそうにない。自分がこんな男にの手で感じさせられていることを認めたくなくて、抑えようにも勝手に口が開いてしまう。 「あっ……ああぁっ♥ ふぁっ、あぁあんっ♥」 「だいぶいい声が出るようになってきたね~」  膣内をぐりぐりと混ぜながら、クリトリスが親指でぎゅうと押しつぶされる。 「はあぁぁあん♥」  頭が真っ白になりそうなほどの快感に、ヤミは体育マットに身体を押し付けて悶えた。 「はぁ……ああぁっ♥ な、なにこれぇ……♥♥」  全身を蝕む快楽に、混乱した声を上げてしまう。  こんなことを続けられたら、耐えられない。――耐えられなければどうなってしまうのか。未知の恐怖に怯えるヤミのことなどお構いなしに、猿山は膣内で指を曲げて膣壁を擦り上げる。 「ひあぁっ♥ あっ、あぁああ……っ」  その刺激に、ヤミは身体を仰け反らせ嬌声を上げる。 「だ、だめ……もう、わたし……」 「ん? もうイきそう? いいよーヤミちゃんがイクとこ見せてくれよ」 「わかんなっ……でも、なにかが来そうで……ああぁっ♥♥ も、もうやめ……♥♥」  切羽詰まった表情で息を荒げるヤミを更に追い詰めるように、膣内とクリトリスが同時に責められる。  ヤミの身体は限界まで昂ぶっていた。猿山の指が中を執拗に掻き回し、クリトリスを押し潰すたび、頭の中が白く染まり、快感の波が全身を飲み込んでいく。  少女の細い腰は無意識に震え、体育マットに突いた手は力を失いかけていた。 「あっ……あぁっ♥ もう、だめ……っ♥♥」  ヤミの声は掠れ、切なげに震える。暗殺者としての冷静さは消え失せて、未知の感覚に翻弄され、ただ喘ぐことしかできない。  猿山はそんな反応を見て、さらに勢いづいたように指の動きを加速させた。 「ほらほら、イっちゃえよヤミちゃん! 気持ちいいんだろ?」 「ひうっ♥ や、やぁ……あぁああっ♥♥ はあああっ♥♥」  その瞬間、ヤミの身体がビクンと跳ねた。膣内を擦り上げる指の動きとクリトリスへの刺激が限界を超え、何かが弾けたような感覚に全身が痙攣する。  絶頂の快感が押し寄せ、ヤミは体育マットに爪を立てて、喉から絞り出すような声を上げた。 「はああぁああっ♥♥♥♥」  熱い波が下腹部から脳に広がり、足先まで力を込めて踏ん張った脚が絶頂でガクガクと震え、腰を突き上げるようにしてイキ果てた。 「ふぁああぁっ あっ、あぁ……っ♥」  息も荒げて喘ぎながら、腰から力が抜けていくに従って、ヤミは体育マットへその身を預けるようにして脱力した。 「はぁ……あ、あぁ……」  絶頂の余韻で全身が気怠く、指一本も動かせない。  股間から吹き出し飛び散った愛液がマットを汚し、染みを広げていく。 「うは~、イッちゃったねぇヤミちゃん! イってるとこもかわいいなぁ」  自分の手で少女を果てさせたことが嬉しいのか、猿山はテンション高く笑いながら、ヤミの頭を撫でる。 「はぁ……う、うぅ……っ」  乱れた呼吸を整えながら、まるで自分のオンナを扱うような猿山の様子に、ヤミは歯噛みするのだった。 (こんな男の手で……気をやってしまうなんて……)  悔しさと無力感、そして初めて感じる快感の残り香に胸中を乱され、冷静ではいられない。  ぼんやりとした思考の中、これでようやくこの恥辱的な行為も終わると、ヤミは安堵に息を吐いた。  ――が、そんな風にヤミが息を整える間にも、その背後では猿山が次なる行為へと移ろうとしていた。



AD
x
AD
x

相關作品